不動の滝自然広場オートキャンプ場

2016.06.29|GOOD TOOLS|

Vol.4「COLEMAN 335, 335P and Metal Case 」

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Good Tools by TOM!

Vol.4〈COLEMAN〉「335, 335P & Metal Case 

 

 

梅雨のジメっとした日が続いたり、週末の天候が良くなかったりすると、キャンプに行きたい気持ちだけが先行してモンモンとしてしまう。
そんな時、キャンプに行けないストレスを道具の購入で発散してしまうと危ない。
僕はキャンプ道具の買い時は「キャンプに行く前」だと思うんだけど、この期間が長いと物欲の波が止まらず、財布とにらめっこする日々がつづいてしまう。
こんな時は、道具の購入ではなくメンテナンスでその鬱憤を晴らしてほしい。
メンテナンス後のランタンの灯りで飲むお酒はキャンプほどに美味い。

 

ランタンと言えばキャンプ用品の中でも花形の道具だ。
手軽なものからビンテージのものまでたくさんの種類がある。
キャンプで使われるランタンは大きく4つ。

①LED系ランタン(電池や充電式)
②キャンドルやオイルランプ(燃料がしみ込んだ芯を燃やすタイプのもの)
③ガスランタン(市販のガスカートリッジを使用)
④燃料系ランタン(ガソリンや灯油などの液体系燃料に圧をかけて使用するもの)

この中からテント内用のLEDや、テーブルやサイト全体を照らす灯りを選び、最低でも3つ〜4つ持って行くと快適にキャンプを楽しむことができる。
キャンプを始めたばかりの人は、あまり気にせずLEDの大きいものを1つ選びがちだけど、ランタンはキャンプの雰囲気を演出する大事なアイテムなので、利便性だけで選ぶと、逆に使わなくなるケースも多い。

 

今回のGood Tools は中でもガソリンのランタンのお話。
ポンピングやホワイトガソリンの調達、マントルが破れたりと、
LEDにくらべたらめちゃくちゃ手間がかかるんだけど、愛おしい。
そして、ガソリンランタンと言えば、やはり〈COLEMAN〉だろう。
今回のお話はマニアックな部分が多いので、分からない方はその都度用語やモデル名を調べながら読んでいただきたい。

 

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〈COLEMAN〉は100年以上続くアメリカのアウトドアメーカーで、もともとはランタンのリース、メンテナンスから始まったメーカー。
それまで灯油のランタンが主流だったが、画期的なガソリンランタンを開発。
その後自社製のランタンの製作をはじめ、アメリカ軍にも採用されている。
60年代頃からランタン以外のキャンプ用品の開発も行い始め、今日に至っている。

 

さて、〈COLEMAN〉のランタンと言うと現行品は「286」や「NORTHSTAR」など緑色のランタンのイメージが強いが、少なくとも1970年代頃までは赤色のランタンが主流だった。
特に1980年まで長く愛されてきた「200A」はその年代によって、バーガンディ、ブラックベルト、パテペン、前期後期など細かな違いがコレクター魂をくすぐり、自分の生まれ年月のバースデイランタンを探す人も多い。
丸いホヤと、ちょうど良いサイズ感、手軽に手に入れられるヴィンテージ感が好まれているのかもしれない。
30年以上前のランタンだけど、当時もかなりたくさん作られていたので、球数も多く、程度と予算と相談しながら探せば満足できるものが買えると思う。

 

でも、僕は「200A」があんまり好きではない(笑)
そのフォルムが女性っぽいというか、ベンチレーターの形があまり好みじゃない。
どうやら僕は、ストレートのホヤが好きらしい。
加えて、ベンチレーターの形状もストレートのものの方がグッとくる。
ツーマントルにも、あまり興味がない。
そう、男は黙って「335」なのである。

 

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1950年に生産が終了した「242」シリーズの後継として開発された「200A」、その従兄弟ともう言うべきだろうか?
1970年頃からカナダモデルとして「335」が発売された。
上下緑色が基本のモデルとしてあり、写真の赤はプロトタイプと言われている。
80年代にはメッキタンクの「335P」が日本でも多く販売されていたが、数が少ないのか人気があり比較的高値で取引されている。
ただし、30年前に普通に店頭で売られていたモデルなので、状態が良くない物だと比較的安価に購入できる。

 

350CPというわかりにくい明るさは、サイトを照らすには十分の明るさで、大きさも高さ約30cmと手頃なサイズ。
ホヤやジェネレーターなどもオフィシャルのオンラインショップでまだまだ買えるので、安心してガンガン使う事が出来る。
〈COLEMAN〉の凄いところは、今でも30年以上前のランタンの修理パーツや部品が売っているところ。
また、コールマンのNo.4のホヤは、他のメーカーのストレートグローブとほぼサイズが合うので、直接的な光が苦手な僕は磨りガラスのホヤを使用することもある。

 

今はネットでイロイロと調べればメンテナンス方法をまとめたブログもたくさん出て来るし、〈COLEMAN〉のランタンは比較的メンテナンスも楽なので、ぜひ梅雨時期にこそ、イロイロと知識をつけながらランタンをメンテナンスしていくと楽しい。
もし、自分で分解、清掃してもダメなら、専門業者に頼んでみるのもアリだと思う。

 

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あと、マニアックかもしれないけど、この「Metal Case」も優れもの。
ランタンを運ぶ時にどんな衝撃からも守ってくれるし、デザインもシンプルなのでサイト内に置いておくだけでも絵になる。
これも70-80年代のアイテムなのだが、ネットオークションなど、ランタンとセットで販売されていると、単体で買うよりも安く落とせることが多いので、狙い目。
ランタンに限らず、アウトドア用品はシーズンオフになってくるとネットオークションでも競ることが少なくなってくるので(シーズンズランタンは例年12月前後の発売なので除く)、お値打ちに落札ができることが多々ある。

 

是非PCとにらめっこしながら自分のお気に入りのランタンを探してほしい。
ガソリンランタンはメンテナンスをしっかりすれば、100年近く前のランタンでも当然のごとく灯りが灯る。
父親から受け継いだランタンを使ったり、それを息子に託したりと、ランタンはキャンプの思い出も照らしてくれる男のロマンが詰まった道具なのである。

 

オールド〈COLEMAN〉のランタンはとっても奥が深い。
同じストレート系のホヤの「321」や「325」、ケロシン版の「339」、小ぶりなPEAK1系の「222」や「229」など、お気に入りのランタンが、たーくさんあるのだけれど、それはまた別のお話。

 

 

「335, 335P」〈COLEMAN〉
SPEC
・サイズ(高さ):30.5cm
・明るさ:350CP
・燃料:White Gas
・価格(中古相場):Red¥30,000〜、Other20,000〜
・MADE IN CANADA

 

text by TOM!

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